見出し画像

過去最高・5700名超の申込数!大型オンラインイベント「ビザスク Innovation Day 2024」の裏側。マーケティング観点での”未知なる挑戦”とは?

2024年2月27日に、イノベーション創出に関する大型オンラインイベント「ビザスク Innovation Day 2024 未知なる領域への挑戦」を開催しました。
ビザスク主催のイベントとしては過去最高である、約5700名もの方にご視聴のお申込みをいただきました。
登壇者様に素晴らしいご講演をいただいたことは勿論、多くの方のご協力があり、大盛況のうちに無事終了することができまして、本当にありがとうございました!

特に今回のイベントでは、より多くの方にご視聴いただければと思い、マーケティングの観点で、いくつか新たな取り組みに挑戦しました。
本記事では、そのような大型イベントの裏側についてご紹介できればと思います。2021年、2022年の模様も合わせてご覧ください!

本記事はCEO室(イベント時は法人事業 事業開発部 マーケティングチーム所属)の遠山が執筆しております(記事後半には運営メンバーによる座談会もあります!)。
これまで予実管理・広告運用・ウェビナー企画運営・サイト運用改善・メンバー育成など、BtoBマーケティングに関するあらゆる業務を担い、特にウェビナーに関しては70本以上企画し70,000名超を集客してきました。今回のイベントでは、プロジェクトリーダーを務めました。


1. イベント概要

◆開催概要
日時:2/27(火)12:00-17:10
会場:オンライン(Youtube Live)
参加費:無料
告知ページ:https://conference.visasq.co.jp/

◆プログラム
基調講演(12:00~13:00)
なぜ技術革新だけではイノベーションを起こせないのか
~社会や顧客の変化を捉え、行動変容に繋げるヒント~

SESSION1(13:10~14:25)
次世代半導体 AI時代の戦略物資を読み解く~日本の挑戦は世界に何をもたらすのか~
SESSION2(14:35~15:00)
日立製作所&NTTドコモの事例に学ぶ生成AIが加速させるビジネスモデルの変革
~事業開発の最前線で挑む、人とAI協働のリアル~
SESSION3(16:00~17:10)
マーケティングの視点が生み出すヘルステック事業開発の新戦略
~規制やマネタイズの壁を乗り越え、社会実装を成功させるTips~
※各セッションタイトルのリンクより企画概要とアーカイブ動画をご視聴いただけます。

2. マーケティング面での挑戦

◆各セッションを「トレンドテーマ」で企画しつつ、いかに全体の統一感を持たせるか

過去に2回開催された「Innovation Day」では、イベント内の各セッションは、何れも「新規事業開発」に関するテーマにて統一されていました。
一方、ビザスクでは従来より週1~2回ペースで様々なテーマでのウェビナーを開催しています。その中でも特に人気があるのが、次世代半導体・生成AI・ヘルステック等のトレンドテーマのセミナーで、各回約1000名~1500名の方からお申込みをいただきます。

このため、今回の大型イベントでは、当初よりこんな仕組みにすることで、おおよそ4企画分(1000~1500名×4=4000~6000名)の集客を実現できるのでは?との仮説を立て、準備を進めていきました。

  • 基調講演以外のセッションをトレンドテーマ(半導体・生成AI・ヘルステック)で設定

  • セッション毎に差別化されたクリエイティブを作成、それぞれ単発セミナーに見せて集客

しかし各セッションを「半導体・生成AI・ヘルステック」と、異なるトレンドテーマで設定した際に今度はイベント全体としてのコンセプトが、曖昧で分かりづらくなる、まとまりがなくなるのでは、という懸念が出てきました。
そこで、企画の「縦軸」として、イノベーションと親和性の高い「挑戦」というコンセプトを定めました。イベントのサブタイトル「未知なる領域への挑戦」をはじめとして、コンテンツやクリエイティブに一貫して反映することで、ひとつのイベントとしての統一感を持たせるように努めました。

LPに記載したキーメッセージ
登壇者様へのご依頼時の事前説明スライド

具体的には、下記を工夫しました。

  • キービジュアルのイメージを「挑戦」と紐づきやすいモチーフである「登山」に

  • 登壇者様に、事前に「挑戦」というコンセプトを共有・説明

  • 対談トピックでも「課題や困難とその乗り越え方」「視聴者様が挑戦する上でのエール」等を入れ込む形でご依頼

  • 各セッションのサブタイトルにも「挑戦」「挑む」「壁を乗り越える」を入れ込む 等

◆生放送から録画配信に切り替え、事前に動画広告や告知文で魅力を具体的に訴求

また、これまでの「Innovation Day」は、生放送にて実施していました。生放送はイベントとしてのライブ感・特別感があり、視聴者様からの質問にリアルタイムで回答できる等のメリットもあります。
一方、生放送の場合、特に対談形式のセッションでは、実際にどのような会話が展開されるのか、コンテンツの内容が当日までわからない、というデメリットもありました。この点、毎月のウェビナー開催時の告知において、集客を最大化するために重要な点は、クリエイティブにより「セミナーに参加するメリットや魅力・面白さを、可能な限り具体的かつ詳細なイメージが掴めるように訴求する」ことである、と認識していました。
また実際、例えばウェビナーのアーカイブ動画を編集した動画広告の配信により、静止画バナーと比べて、約半分のコストでリードが獲得できている状態でした。

そこで、これまでの生放送から録画配信に切り替えると共に、以下2点を行いました。
・収録後に対談の内容を踏まえて4セッションそれぞれのタイトル・告知文を作成
・更に、4セッション分の動画広告を作成

上記の挑戦に際し、多大なるご助力をいただいたのが、オンラインイベント配信サービスを手掛けるシンフォニティ株式会社様です。企画準備からスタジオでの収録、当日の配信サポートまで一気通貫で伴走いただきました。
丁寧かつスピーディな対応、様々な細かい要望にも柔軟かつ真摯に応えてくださり、非常にクオリティの高い本編に仕上がり大変感謝しております!

シンフォニティ永田町スタジオでの収録の様子

また併せて、シンフォニティさんには動画広告4本の作成も依頼しました。
本編の魅力が伝わる形で作成いただき、定量面で申込数の伸長に大きく貢献したのは勿論、定性面でも、社内やお客様、SNSにてポジティブなフィードバックが見られました。

◆動画広告

基調講演
SESSION1:次世代半導体
SESSION2:生成AI
SESSION3:ヘルステック

3. 運営メンバー座談会

ここからは、今回企画運営を担当したメンバー5人による座談会形式で、大型イベントを振り返りたいと思います!

遠山広夏
CEO室(イベント時は法人事業 事業開発部 マーケティングチーム所属)
役割:プロジェクトマネジメント全般、基調講演/SESSION1(半導体)企画

酒井さとみ
CEO室 コミュニケーションデザインチーム
役割:キービジュアルをはじめとしたデザイン/その他のクリエイティブディレクション

渡壁拓也
法人事業 事業開発本部 マーケティング部 マーケティングチーム
役割:SESSION3(ヘルステック)企画、広告配信

岸原直人
法人事業部 事業開発本部 Enterprise第1チーム
Innovation Dayにおける役割:SESSION2(生成AI)企画

桑原瑠美
法人事業 事業開発本部 マーケティング部 IS第1チーム
Innovation Dayにおける役割:SESSION2(生成AI)企画

◆過去最大のオンラインイベントとなりましたが、企画はどのように進んでいったのでしょうか

遠山:基調講演と異なるトレンドテーマの対談3セッションという構成でしたが、イベントとしての統一感を持たせる上で「挑戦」を全体のキーワードとし、挑戦する方々にエールを送るというコンセプトを軸に、各セッションの内容を考えていきました。
また、メンバー間でメインの担当セッションを決めた上で、週に1~2回定例ミーティングで集まり、相談しながら進めていきました。

zoomでの打ち合わせも重ねました

渡壁:ヘルステックセッションは、ご登壇者様がお二人とも以前ビザスクのウェビナーにご登壇頂いたことのある方だったので、今回大型イベントにふさわしい対談テーマでご依頼することは意識したポイントです。

岸原:生成AIは2023年に社内で調査した「ビジネス知見ランキング」でもトップの注目テーマでしたが、当初どのような方にどのようなトピックで対談をご依頼するか悩みました。
結果的にBtoB領域とBtoC領域、異なるバックグラウンドのお二人の知見が交錯する「Innovation Day」のイベント名にふさわしいセッションになったと思います。また、登壇者様間でも新たな交流が生まれ「視野が広がった」等のポジティブなコメントを頂けたのも良かった点のひとつです。

桑原:生成AIは良く耳にするワードではありますが、生成AIのエキスパートではない私自身が対談テーマを考える、というのがチャレンジでした。「生成AI?私が?」という感じ(笑)
登壇者様の過去セミナーやメディア記事等から、ご経歴や現在のお取組み等を把握し「お二人共が異なる視点で回答できるテーマ」について何度も検討を重ねました。当初、岸原さんとテーマを20~30案くらい出しましたが、最終的に当初の案とは全く異なるものになりました。
また、登壇者様が様々なメディアに出演されている中で「ビザスクならではのテーマ設定は何か」「他とどう差別化するのか」を考えるのも難しく、かつ面白い点でした。

生成AIセッション収録後に

遠山:次世代半導体に関しては、ご登壇者様同士がお知り合いだったこともあり、イベントの概要やコンセプトだけ予めお伝えし、対談トピックはお二人中心でご検討いただく形で企画が進みました。
実は収録前日にファシリテータが体調不良となり、急遽このセッションのみお二人での進行をお願いしたのですが、快く応えてくださいました。かつ息ぴったりのご対談で、エキスパートの凄さを実感しました。
また基調講演は「Innovation Day」のイベントタイトルから、直球のイノベーションの権威である内田和成先生にご依頼しました。以前から「仮説思考」等のご著書を拝読しており、最初にメールをお送りしてご本人から直接返信があった時は、素直にちょっと感動しました!

色々と運営側でも工夫はしつつ、何より大型イベントが成功した要因は、登壇者様のご講演が素晴らしかったことに尽きると思います。一流のエキスパートでいらっしゃることは勿論お人柄も本当に素敵な方ばかりで、ご登壇いただけたことに心から感謝しています。

◆登山をモチーフにしたキービジュアルも印象的でしたが、どのように決めていったのでしょうか

酒井:デザインの面では、「挑戦」というコンセプトからどのようなモチーフでメインビジュアルを作るかを考えていきました。
前回、デザインチームのメンバー(東根さん)がデザインコンセプト固め〜実際のデザインに落とし込むまでを経験・記事化されていたので、基本的なフローはこちらを参考にして進めました。
ただ、前回と異なる点は、テーマである「未知なる領域への挑戦」を想起させるようなコンセプト案を運営メンバーに大量に出してもらったことでした。宇宙、宇宙船、ジャングル、オアシス、星座、都市、ヨセミテ、アラスカなど、ありがたいことに31案も出していただきました。

事務局メンバーで出しあったデザインコンセプト31案
このように案を絞っていきました

酒井:その中から「ビジュアライズしやすいか」「広告にも展開しやすいか」「テーマと紐づきやすいか」といった観点から、4種類、2種類、と絞っていきました。最終的に「光」「登山」の2択になったのですが、岸原さん推しの「登山」に決まりました

岸原:僕の世代だと、登山=挑戦を想起させやすいんです!(笑)

酒井:そこからキービジュアルのイメージを選定していきましたが、具体イメージか抽象イメージかは大事なポイントでした。抽象イメージはSNSバナーでもよく見かけるので、広告を出すとなると他社に埋もれてしまいます。この点を考慮して具体的な登山のイメージを採用し他社との差別化を図ったのは、一種の「挑戦」だったかもしれません。

完成したキービジュアル。かっこいいと社内でも評判でした

◆Innovation Dayを終えるまでにたくさんの困難もあったと思います。その中でどのような「挑戦」をされましたか

遠山:これは反省点でもありますが、新しい取り組みが多く、とにかくやりたいことに対して時間や人手がギリギリでした。かつ、足りないこと自体の予測も難しく、途中で気づいても時間は巻き戻らず増員も厳しく、なんとか気合いで乗り切った面があります。
イベントのサブタイトルが「未知なる領域への挑戦」なのですが、運営にとってはこのイベント自体が「未知なる領域への挑戦」でした。今回の記録はしっかりと残したので、後任に引き継げればと思います。

酒井:今回カンファレンスで作成するクリエイティブの数が、マーケティングの戦略に合わせて当初の予定から増えていきました。
キービジュアル、LP、静止画広告、動画広告、当日のスライド、カンファレンス当日に合わせて制作したサービス紹介動画など、一つの案件でこれほど多様なクリエイティブに携わるのは初めての挑戦でした。
自分で手も動かしつつディレクションも行いつつで、毎日挑戦の連続でしたが、デザインチーム(石村さん、丸本さん)の多大なるご協力やアドバイスを得ながら完遂することができ、本当に感謝しています!

カンファレンスに向けてデザインしたクリエイティブの数々!

渡壁:大型イベントでの動画広告作成は初めての試みだったのですが、広告配信を始めてからどんどんお申込者様が増えていくのがとても嬉しかったです!

桑原:先ほどと重複しますが、生成AIについて知識のない私がその分野のエキスパートに講演いただくテーマを選び、考えたことですね。登壇者の方々にも多大なるご協力をいただきました。未知の領域の仕事にどのように挑んでいくのか、普段の仕事にも活かせるような学びを得ることができたと思います。

岸原:こうしたカンファレンス・イベント・展示会を前職(大手製造業)で担当していましたが、自分たちは大きな方針・戦略を考え、実務(登壇者候補のリスト作成や打診、企画やコンテンツ作成、ロジスティックス等)は代理店にお任せする…というのが当たり前だったんですよ。
ビザスクの大型イベントもそういうふうにやっているのだと、「外」から見ていたときは思っていました。でも今回、殆ど自分たち主体の手弁当で、この大型イベントを企画立案運営しているのを「中」で体験してとても驚きましたし、チャレンジングだなと思いました。

遠山:そうなのですね!今岸原さんからこの話をきくまで、このやり方が当たり前だと思っていたので、私もちょっとびっくりです。人手が足りない訳ですね。

岸原:しかもこのイベント中心の業務となるのではなく、通常業務をしながらプラスオンで進めているというのがさらに驚きでした。水面上ではきれいに泳いでいるように見えるけど、水面下では必死にガーっとやっている感じですね。

渡壁:これがベンチャーです(笑) 例えば登壇者さんの候補だけでも、実は100名以上の案を出し、その中から最終的に今回の方々にご依頼しています。氷山の一角しか見えていない状態ですよね。

◆Innovation Day 2024を終えて

渡壁:実際に収録現場にてご講演を拝聴しましたが、とにかくお話がすっごい面白かったです!エキスパート中のエキスパートによる、業界の課題や乗り越え方等、リアルな話を生で聴けたのが良かったなと。あとマーケ担当としては、広告による集客で数字が積みあがっていくのも楽しかったですね。

桑原:なかなか普段お会いできないようなエキスパートの方から直接お話がきけて、一緒にお仕事ができたのは、大型イベントならではでとても良い機会でした。また、対談という形で登壇者様同士を「繋げる」ことができたのも良かったと思っています。

酒井:収録当日もハプニングがありましたが、みんなで一緒に作っていった達成感は大きかったです。

遠山:大きなイベントで、新しい取り組みも多くプレッシャーが強かったです。前任者からは「開催1週間前から胃が痛くなる」ときいていたのですが、本当にその通り(笑)
ただその分、達成感も大きくて。ベンチャーで働く魅力で「毎日が文化祭前夜」という言い方がありますが、まさにそれだったなあと思っています。準備期間はかつてないほどハードに働きましたが、いい大人になってもこんなにただ夢中で仕事に没頭できる機会があることは本当に楽しかったです。一緒に進めてくださった皆さんには心から感謝しています!

岸原:「文化祭のような高揚感」、その通りですね。自ら手作りでこの大型イベントを行っているからこそ、今回の成功につながったでしょうし、この知見を「中」に蓄積することは、とても大きな価値があると思います!

Special Thanks!!
登壇関係:みやゆうさん、七倉さん、草野さん、アンナさん
デザイン関連:石村さん、丸本さん、成田さん
マーケ関連:梅木さん、飯島さん、田中大喜さん
その他インサイドセールス、事業開発本部の皆様
後援、その他:経団連、Peatix、ビズスタ、JB Press、ビジネス+IT、スマートキャンプ
その他、ご協力・ご支援いただいた皆様全て