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Road to Renewal!! クライアントポータル進化の立役者3人が語る、一大プロジェクトの苦悩と想い

2023年秋、ビザスクのクライアントポータル(以下、クラポ)が大幅にリニューアルしました!

リニューアル前にクライアントに配布された説明資料より

今回は、「ビザスクlite」以外のフルサポートサービスを活用するクライアントが、日々アクセスするクラポを、大幅リニューアルすることになったその日から、リニューアルサイトローンチまでの一大プロジェクトを牽引したPdM、エンジニア、デザイナーの3人にお話を伺いました。

座談会メンバー

・北林和恵 PdMチーム スペシャリスト 
2018年入社。PF事業部リサーチマネージャー→グローバル事業部→HR→法人事業部surveyチーム→プロダクトマネージャー(PdM)とキャリアチェンジを経て幅広い活躍を続けている。

・松下翔太 クライアント開発チームエンジニア スペシャリスト
2020年入社。入社時はフルサポート開発チームに所属し、現在はクライアント開発に所属。管理画面やクライアントポータルの改修、技術的負債を解決するタスクフォースにも携わる。

・市村光 プロダクトデザインチーム デザイナー 
2022年入社。ビザスクのクライアントやビザスク社員が触れるプロダクトのリサーチ、要件定義からUIデザインまでの工程に関わり、主にUI・UXデザインとリサーチを担当している。

クライアントポータル(以下、クラポ)って何?

北林:フルサポート形式サービスの法人クライアントの皆様にご利用いただくサイトで、新規の依頼のお申し込みや、ビザスクからご提案した候補者の確認、これまでに頂いた案件の管理など様々な機能があります。

なぜリニューアルをすることに?

北林:クライアントポータル自体は、フルサポート形式サービスが「ビザスクinterview」しかない時代にリリースされました。
その後、新たなサービスがローンチされマルチプロダクト化していったのですが、基本形はそのままとなっていました。「interview以外のサービスを依頼したいが、どこからやればいいかわからない」といったお問い合わせを頂くことも増えましたし、社内的にも使いづらい場面がありリニューアルすることになりました。

松下:開発側からみても当時は最新だったコードが、今見るとレガシーなものになっていて、メンテナンスやカスタマイズがしづらいといった課題がありました。
見え方など一部のみリニューアルしようという案もあったのですが、0から作る方が既存のコードに縛られずに設計でき、将来的なメンテナンスのしやすさを考えても良いだろうということで全面リニューアルが決まりました。

市村:デザイン面においては、それぞれのサービス毎の部分最適に作られている点が課題でした。表現が揃っていないと、ページ毎に新たな情報をみて理解しなければならず、学習コストがかかってしまいます。統一感を持たせることでユーザーの学習コストを下げたいと思いました。
また、リニューアルで追加した新機能については、既存ユーザーも新規ユーザーも齟齬なく使えるように動線、表現を工夫したいと思いました。

足掛け1年半。関わる人、事業部も、影響範囲も広いプロジェクト、大変だったでしょう。

北林:本当に大変でした・・(笑)いろんな人がこれもあれもやりたいと言う中で、まず今回のクラポリニューアルでどんな効果を得たいんだっけ?というのを事業部長やリーダーたちと議論しながらKPIツリーにまとめていきました。
同時にカスタマージャーニーマップ(認知→商談→受注→依頼→サービス利用)を描いて、どこの負を解決すれば良いのか?を時間をかけて事業部の皆さんと丁寧に議論していきました。

市村:PF事業部と法人事業部ではクライアントの方々の使い方も異なる中で、できるだけ統一したシンプルな設計にしつつ、ユーザーのニーズを満たす仕様を考えるのはなかなか大変でした。

1ページに入っている情報量が多いサイトなので検討すべき内容もたくさんありましたね。旧サイトでも十分使いやすいというご意見も頂きましたが、それは本当なのか?もっとよくできないか?を考えてデザイン・表現を考えていきました。

松下:当初はミーティングもめちゃくちゃやりましたよね。毎週エンジニア3、4名にデザイナー、PdMが参加し議論を進めました。私はサーバーサイド(いわゆるサイトの裏側担当)ではあるものの、ユーザーの方が見るフロントの機能を知っておく必要があったので初期からMTGに入るようにしていました。

新しいフレームワークを導入するかしないかを検討したり、フレームワークを使用する際の注意点の共有、マニュアル整備を進めたりしていました。
デザインが決まるとフロント(見た目)が組めるようになるので、この頃からフロントエンドエンジニアが動き出してくれました。

北林:テスト環境でサイトに触れる段階になってからはユーザーとのコミュニケーションを意識して、クライアント向けのマニュアルを作成したり、新入社員にユーザーとして使ってみてもらってフィードバックもらったりしました。

当時を振り返る3人

影響範囲の大きいビッグプロジェクト。どんなモチベーションで臨んだ?

北林:クラポをリニューアルすることでinterviewの前後に別のサービスをご利用いただけるようなクロスセルの創出ができたり、迷いなく操作できるサイトにすることでお問い合わせを減らし、ビザスクスタッフがより業務に集中できる環境を作ることで事業に貢献したいと思っていました。

市村:クロスセルを増やし、ユーザー自体も増やしたい!という思いのもと、仕組みとしてどのようなところを変えれば良いか考え抜きました。変えたらもっと良くなったじゃん!を作りたかったですね(笑)。

松下:使う人にとって使いやすいのはもちろん、エンジニアにとってもメンテがしやすいものを目指しました。ドキュメント、プログラム仕様書をしっかり作成することで自分以外の人が見ても仕様確認できるように、属人化しないようにということは意識していましたね。

全員の「鬼」コミットメントとコミュニケーションが秘訣

北林:そのおかげでリリース直前に仕様変更があった時にすぐに対応できていましたよね!私はその時「これは間に合わない・・終わった・・」と思ったんですが(笑)リリース前に修正ができ、すごいと思いました!

松下:想定を設計段階でどこまで見通せるかは結構大事なので、他のエンジニアにも壁打ちしてもらって、今後こういう改修が入る可能性はないかな?と予測をして仕様書を設計していきました。過去の経験値と想像力でいろんな意見が上がってきましたよね(笑)

北林:「ここってこういう使われ方する可能性ない?将来的にこんな利用方法はありえない?」と本当に細かい部分までエンジニアから意見を上げていただけるのがすごいなと感じてました。ものすごく助かりました!
あとはノーコードのツールを入れて、ちょっとしたお知らせはBiz側のメンバーでも随時変更できるような工夫もしています。お客様向けのポップアップ表示なども自分で簡単に設定できるようになったので、エンジニアに依頼しなくてもテックタッチのカスタマーサクセスができるようになったのではと思っています。

全体を通じて、コミュニケーションを丁寧に、は意識していました。何をやるか、やらないか、特にやらないことを決めることが大事で難しいですし、それに対し社内の合意を得ることが大事です。「数%しか使われていない」など数字というファクトで見せるようにして、代わりに注力したいポイントをお伝えして事業部側にも納得感を持ってもらえるように動きました。

こうして生まれ変わったクライアントポータル

Before

After

エンジニアが驚いたPdM北林さんの「あれ?エンジニア?」と思わせる知識量

市村:個人的に一番驚いたのは北林さんの知識量!エンジニアの動きもちゃんと把握して色々突っ込んでましたよね。

北林:私にとってはPdMとして関わるのはこれが最初で、尚且つとてつもなく大きなプロジェクトでした。なかなかこんな機会ないので、全力でやろうと思いました!

松下:ほんとすごかった!エンジニアなのでは!って(笑)どうしてもMTGとかで専門用語とか出ちゃって「北林さんこれわかったかな・・?」って時も普通に理解しているし、リダッシュとかも自分で書いちゃうし、Python触ってるとか言ってたし。過去一でコミュニケーションがスムーズなプロジェクトでした。

無事リニューアル!でも私たちはもう先を見ている

北林:大きなトラブルなくリリースできて本当にほっとしています。クライアントからお問い合わせがない、ということは自然と使っていただけるということなので、嬉しいです。

市村:
デザイン面での新しい挑戦としてはユーザーテスト実施です。対外向けものとしてこうしたテストをやるのはビザスクでは初めてでしたが、テストを実施したおかげで新機能も安心してリリースができたと思います。
普通、リニューアル後ってガクッと数字(アクセス数)が下がったりするものなのですが変わらないのもよかったですね。

松下:一旦リニューアルは終わりましたが、もう次を見据えている感じですね。改善はこれからも続いていくので利用データを見ながら、今後もみがいていきたいと思います。

北林:そう!もうリニューアルのフェーズ2、フェーズ3も見据えています(笑)!