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Failure teaches success!1人目社員が語る、ビザスクlite試行錯誤の歴史

セルフマッチング形式 ビザスクlite カスタマーサクセス(以降、CS)チームリーダーの田鍋です。実は最初の社員です。社会人インターンとして時給1,000円(後に1,500円に昇給)のアルバイト期間を経て2014年8月に入社しました。
まだシェアオフィスにいたときで、アドバイザーは3,000名位。にもかかわらず、今と同様に相談領域は幅広く受け付けていましたので、起業相談から化学領域の相談まであり、マッチング過程が大変だったことは言うまでもありません。案件があると、データベースよりも先に真っ先にCEOの端羽さんや自分の知り合いにいるか考えてしまう、そんな時期でもありました。

その後フルサポート形式の立ち上げを経て、2017年1月からセルフマッチング形式 ビザスクliteのカスタマーサクセスの立ち上げに関わりました。
当時は私1名と、開発エンジニア1名が月の半分くらい手伝ってくれるかどうか、という状態スタート。そこから、月間の決済金額は約16倍に、アドバイザー数は国内だけで10万名以上に成長しました。

そんな順調そうに見えるビザスクliteも、試行錯誤の連続でした。今回はすでに提供を辞めてしまった過去の失敗、ではなくナイスチャレンジな施策=エジソンの名言でいうところの『うまくいかない方法を発見した』例を紹介していきたいと思います。

2015年4月頃〜 ブログパーツ提供&名刺プレゼントキャンペーン

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ユーザーが運営しているブログ内に、ビザスクのプロフィールを埋め込める機能です。それに合わせ、キャンペーンとしてブログパーツをご利用いただいた方にビザスクのロゴ・登録した経験の入った名刺(画像参照)をプレゼントするという施策でした。

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これは当時、いかにサービスを広めるかを考える中で、ブログを運営している人にブログで使える機能を提供することでビザスクの認知を広めよう、という考えからチャレンジしました。

機能提供をやめた理由
… 利用者がとっても少なかった

事前の想定では人力で名刺の発注〜発送をすることを考えており、沢山ニーズがあったら作業が大変になってしまう、どうしようという心配もしていましたが、杞憂に終わりました・・。
利用者がすくないがゆえにその後の継続的な開発、メンテナンスに工数をさけず、将来的な脆弱性の1つになるということからも、提供をやめることとなりました。

2015年後半〜 ダイレクトメッセージ(DM)機能

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指名相談とは別に、ユーザー同士が案件に関係なくメッセージのやりとりができる機能です。もっと気軽に依頼者がアドバイザーとやりとりできた方が依頼につながり案件が増えるのではないか、案件として相談する前の軽微な質問があるのではないか、との考えから提供した機能でした。

機能提供をやめた理由
… 実施確定(決済)に至らない案件が増えた
… DMとしては利用されたが、案件にはつながらなかった

結果として、さほど案件増加に寄与しませんでした。そのうえDM内では決済できないにもかかわらずそのまま話が進んでしまうため、決済が済んでいないのに実施されてしまう案件が増えました。結果ユーザーからの問い合わせが増え、サポート対応が増え・・。依頼者からすると、DMとは別に指名相談をしなくてはならない面倒さがあり、アドバイザーからすると、決済されたのかどうかわからないまま進めてしまう不安感につながるようでした。

結果、DM機能自体は提供を辞めましたが、『依頼者は案件として相談する前に気軽に質問をしたいのではないか』という仮説については、ボタン表記を見直すことで解消することができました。もともと、依頼を出す際のボタンの表記は『事前相談する』でした。これだと声をかけるハードルがあるというユーザーの声もあり、『メッセージを送る』という表記に変更し、ABテストした結果こちらに変更しました。

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現在までこの文言は引き継がれていて、依頼者が相談を出すのに逡巡することが減ったことで、アドバイザーの活躍機会創出にもつながっているかと思っています。

2018年〜 通話課金機能

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通常スポットコンサルは30分以上での利用ですが、当時開発したこちらは、実際に通話した分数に応じて課金される、という機能です。30分や1時間までいかないんだけど、ちょっとアドバイザーに聞きたい、そんな時ありますよね。CSとしてそんなニーズを依頼者から聞いたこともありましたし、こうしたニーズに応えられないかという思いから開発しました。
一見すると良さそうな機能ですよね、しかし残念ながらこの機能も現在は提供を終了しています。

機能提供をやめた理由
… 機能がわかりづらく問い合わせ対応が増えた
… アドバイザーがスポットコンサル対応に確保すべき時間がよめない
… そもそもの利用数がのびなかった

この機能は、依頼者・アドバイザーがビザスクが用意した電話番号にかけてスポットコンサルを実施すると、通話時間が計測されるという仕組みになっていました。しかし、この仕組みに気づかず(または理解できず)個人の電話番号を交換するケースが出てきました。結果、当社の電話番号経由ではないため実施時間が測れず、依頼者に別途決済いただくということがたびたび起こりました。

また、ユーザーへの説明を簡素にする目的でこの機能が使えるのは公募案件にしぼっていたのも利用が伸びない一因でした。むしろ依頼者がこの機能を使いたい場面としては、1回実施したアドバイザーに対して「聞き忘れたことがあった」「追加でわからないことがでてきた」等々でした。対象をしぼったことで、メインのニーズに応えられていなかったのです。
一方アドバイザーからは「何分時間を確保したら良いのかわからない」「想定したよりも短く終わった」と不満足につながる声が聞こえてきました。

本来であればこうした声を解消すべく継続的に改善を行うのですが、この機能に開発リソースを割くほど使われていないし、便利になったらより使われるという確信がなかったというジレンマがあり、提供を終了しました。

学び:開発する前に試せることがあると気づいた

上記の反省から、機能開発前にユーザーの声を聞いたり、開発する前に試したりといったことを積極的に行うようになりました。
具体的には、依頼者が限られた時間でも制約なく知見を提供できるように『アドバイザーが電話ではなくテキストメッセージで回答する』仕組みを検討したことがありました。このときは一部のユーザーに協力いただき、開発着手前にGoogleフォーム等を活用して試しました。

その結果、必ずしも依頼者が求めているような回答が寄せられない等の問題が把握でき、これをセルフマッチング形式のプラットフォームで実現するのは難しいことがわかりました。でも開発工数をかけずに実現可能性を検証できたナイスチャレンジになりました。(※現状もこうしたテキスト回答での実施は取り扱えません)

学び:最小機能でユーザーニーズを満たせるか考えるべし

まずは最小機能でリリースして、その後改善していくというのはよくあるかと思います。リーンスタートアップの中で「実用最小限の製品・サービス」をつくりまずは反応をみようという話ですね。しかし、最小限でつくろうとするあまり、ユーザーニーズを満たしていないものができていないか、は気をつけるべき、という気づきを得ました。

通話課金機能でいうと『30分や1時間までいかないんだけど、ちょっと専門家に聞きたい』というニーズは確かにありましたが、その対象は公募であるべきなのか、使ってもらえるような導線・説明って?など、もっとユーザーインタビューをして検証したらよかったと思います。

学び:機能をクローズしてシンプルさを保つべし

心理的に、多少でも使われていると機能提供をやめることを躊躇しがちです。また、その機能をクローズすること自体にも開発工数がかかるので、そこにリソースを割きたくないと思ってしまいます。
一方で多数の選択肢があるとユーザーを惑わすことになり、オペレーションコストもあがります。

ビザスクliteチームでは今、あまり使われていない機能は勇気を持ってクローズしてシンプルさを保つ、という選択を共通認識として持てています。これは、数々のナイスチャレンジを経たおかげだと思っています。

新しい取り組み

先日、新しい取り組みとして、noteと機能連携しnoteの記事内に、ビザスクのビジネス経験を埋め込み表示できるようになりました。気持ち的にはブログパーツのリベンジマッチですね!
この機能連携前から、すでにnote内にビザスクのプロフィールURLを貼っていただいている方がたくさんいらっしゃいます。自身の知識や経験をnoteに投稿する際に、『詳しく直接聞きたい方はこちら』というような使い方などでぜひ活用いただければと思っています。

例えばこんな感じ。

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わたくし田鍋にここに書いたナイスチャレンジな施策の詳細や、書けなかった成功例について詳しく聞きたい方は以下からお声がけください。

カスタマーサクセスチームについて

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いままでご紹介したナイスチャレンジはどれもエンジニア・デザイナーの開発チームと、カスタマーサクセスチームで考え運営してきたものです。それ以外にも、管理画面を含めたオペレーションの改善や、キャンペーン企画なども含めビザスク内で開発チームと協働する機会が一番多いのがカスタマーサクセスチームだと自負しています!

そんな、カスタマーサクセスチームは開発チームと二人三脚しながら多くのマッチングを支援しています。現在、絶賛メンバーを募集中ですので、ぜひご紹介よろしくお願いいたします。


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