転職したらフルリモートだった件。エンジニア・小西のつぶやき
どうもこんにちは。QAチームの小西です。
2020年4月よりJoinして、そろそろ半年が経とうとしています。早いものですね。
タイトルからラノベのような匂いが感じられるかもしれませんが気のせいです。ええ、気のせいです。
さて、世の中を騒がせているコから始まるアイツの関係で、各社ではフルリモート導入が進みました。僕がビザスクに入社する頃には緊急事態宣言が出されて、ビザスクも全社フルリモートに入りました。まさにタイトル通りですね。フルリモート下では、特にコミュニケーション周りで苦労している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
以前は対面で相手の表情を見ながら会話していたのが当たり前でしたが、現在は顔が見えないまま文字列と音声だけでコミュニケーションを取ることが多くなり、Zoomなどのテレビ会議システムを利用して顔が見えるようにするなど、コミュニケーションの新しい形が求められる時代になりつつあります。
そこで、ビザスクではどのようなコミュニケーションが行われているのかを、フルリモート未経験かつ新入社員である僕の目線で、入社前から現在に至るまでをご紹介したいと思います。やりますよ、ビザスクは。
入社日前の不安
3月下旬。ネットニュースがコロナウイルスで騒がしくなり始め、感染拡大の数字が日に日に増加する中、前職の業務もギリギリまで行いながら多忙の日々を送っていた僕は、世情的に入社日は出社できないとかありえるよなーと少し呑気に考えていました。
そんなときに、ちょうどメールの着信。ビザスクからの連絡でした。要約すると「4月から全社フルリモート」とのこと。
入社当日からフルリモートという前代未聞の事態にソワソワしてしまう僕。
PCはどうするんだろう……
フォローは大丈夫かな……
ちゃんと馴染めるだろうか……
フルリモートでも仕事こなせるかな……
といった不安がありました。
しかし、それはビザスクの皆さんのお陰ですぐに払拭されます。
PCさん自宅に届く
このときメールでのやり取りをしてくださったのはHRの小酒井さんでした。僕がビザスクの面接で訪問した時に、ちょっとした待機時間にこっそりと話しかけてくれ、雑談を通して気にかけてくれた思いやりのある方で、緊張も程良くほぐれて大変助かった覚えがあります。
そんな小酒井さんからメールでPCの配送手続きについてと入社初日からリモート勤務となる連絡がありました。メールに返信すると、すぐに返事がありとてもレスポンスが早く好印象でした。その後も、自分からの問い合わせに素早く対応してくださったり、PCが届く日程までもご連絡いただいたりと、きめ細やかな対応に安心できました。
予定通りPCが自宅に届いたので、まずは動作チェックを行いました。入社当日はリモート勤務になるので、もしもPCにトラブルが合ったときは最悪の場合に数日間は仕事ができないなんてこともあり得ます。なので、動作チェックは必須でした。
とはいえキッティングは完璧でしたので、その心配は杞憂に終わりました。これで安心して初日から仕事ができます。
フルリモート下の会議と配慮
4月1日。リモート勤務初日です。
フルリモートという初めての経験による不安と新しい環境への期待が混ざりあった気持ちで入社式に備えます。
その日行われた入社式、オリエンテーション、研修、あらゆる会議関連はすべてテレビ会議システムのZoomで行われました。
Zoom中はカメラをONにしてなるべく皆さんの表情がわかるようにし、発表者以外はマイクをOFFにして雑音が混じらないようにされておりました。
以後、Zoomによるミーティングはこれらがスタンダードになっていきますが、カメラのON/OFFは個人の判断に任されている状態です。強制するのではなく個人の判断に任せるというところがとてもビザスクらしいです。個人的にカメラに自分の顔が映るのはあまり好きではない方なので、このような配慮はとても助かっています。
↑とはいえ顔が分からないのは困る!と編集長に言われて今日のZoomMtgで撮りました。一番上、左端が僕です。
すべてオンラインで行われるミーティングはとても新鮮でした。
ビザスクでオンラインミーティングを行うのは今回のフルリモートからというわけではないようです。家庭の事情や通院などの場合は上長に申請すればリモート勤務が可能。従来から開発チームでは週に1度「開発に集中する日」とリモートする日を決めているところもあるとか。ミーティングの開催自体がメンバーに配慮しているのが分かります。
Slackのtimesがいい仕事をしてくれる
ミーティングも程々に、次は環境構築に入ります。僕のtimesチャンネルにチームリーダーからこれとあれとそれを入れておいてくださいと指示が書き込まれたので、諸々をインストールしていきます。
ビザスクの全エンジニアは `times-hogehoge` という個人チャンネルを持っています。僕が入社した時点でtimesは作られていたので、入社前から用意されているところをみるとビザスクの文化に深く根付いているのがよくわかります。
フルリモートになると社員同士のコミュニケーションが不足がちになります。社内のちょっとした雑談から始まり、「そういえば...」のイントロで相談に入って、壁にぶち当たっていた問題や課題が簡単に解決したなんて経験があるかと思います。それの代替手段がtimesというわけです。
timesの運用方法については個人に任されており、使い方も本人次第になります。自分が考えていることを活発につぶやく人もいれば、自分のタスクを投げてパブリックなTODOリストのように使っている人もいました。
ちなみに自分は前者です。どうでも良いことから、仕事のタスクのこと、サービスで気になったことなど、とりあえず思いついたらなるべく書き込んでいます。一応、これらにも理由はあるのですが、それはまたの機会にしましょう(あるかな?)。timesって何?という方はこちらの記事も御覧いただけると理解が深まるかと思います。エンジニアだけでなくBizの方にもおすすめ。
リアクションで自分を伝える文化
Slack上のやり取りでとても関心したのはtimesだけではありません。
それはSlackのリアクションがとても多いことです。おそらくは皆さん無意識にやっていることかと思います。
リアクションというのは、相手のチャットに絵文字で反応を示すSlack上の機能のことです。これがあるとないとではコミュニケーションの質が大きく変わってきます。
テキストチャットはどうしても無機質になりがちです。それは受け取る側も送る側もです。記号や絵文字で文章を着飾ることで受け手の無機質感は緩和されますが、送り手としては何かしらのレスポンスがないと不安になりますよね。
その時の受け手は、
チャンネルを流してしまうかも……
わざわざレスポンスをするのも悪いな……
レスポンスしたいけど流石にもう遅いな……
という気遣いから起きるコミュニケーション機会の損失があります。
それらを解決してくれるのがリアクションです。
リアクションはチャットに流すほどでもないちょっとした気持ちを相手に伝えることができる絵文字のコミュニケーションです。慣れない人にとっては少し物足りないものになるかもしれませんが、フルリモートというコミュニケーションが制限された中ではとても有効な方法なので試してみるのも良いかもしれません。
定期的なボイスチャットタイムでチーム感を
しかしテキストコミュニケーションにも限界はあります。
質問や疑問で文字だけでは伝わり辛く長い会話になってしまったり、どうでもいいことを気軽に話したい時だったり、何か会話をしたいときはテキストだとお互いに気を使ってしまって深いコミュニケーションが取れないことがあるかと思います。
そんな中、QAチームではテキストだけでなくボイスチャットタイムを設けました。毎日午前と午後に1時間ほど通話を繋げた状態で業務を行います。なにか困りごとがあれば質問をし、雑談したいなと思ったら適当に会話を始めたりと、何かあればすぐに聞ける環境だったので大変助かりました。
気づいたら1時間以上経過していることもあれば、業務に集中したいときは時間きっかりで解散したりと、その時々の判断で運用が行われておりました。自由に解散したり継続したりできるのは、ボイスチャットタイムがコミュニケーションを円滑にするための時間であって、誰かの業務を監視する時間ではないことが全員の共通認識だったからでしょう。もしもこれが監視の時間であれば、ただただストレスを貯める時間になり業務の効率が落ちて本末転倒になっていたと思います。
Techランチでリスペクトしよう
ビザスクでは月に一度、チーム持ち回りでTechランチが開催されます。
Techランチとは、エンジニア同士で技術的な知見や興味関心をシェアすることでお互いのリスペクトを促進し、enjoy hacking!なチームを作る会です。
チームビルディングの一環として行われる勉強会で、入社したエンジニアによる自己紹介もここで行われています。
毎月のように入社されるエンジニアがいますので、毎回自己紹介が行われます。自己紹介では自分でスライドを作成し、過去の職務経験や趣味などを Lightning Talk で話していきます。凝ったスライドの人もいれば、シンプルな人もおり様々。僕の場合は、まず自分に興味を持ってもらうため趣味をメインに据えてスライドを作成して発表しました。
気になることがあれば、Slidoという質問投稿サービスに質問を投げて回答する形式で、質問は技術面や過去の経験といった専門的なことから、ありふれた趣味や好きな食べ物/飲み物と幅広く質問されておりました。中には時間が足らずにすべて回答できない方もいましたが、Techランチが終わった後にSlackで回答しておりました。
皆さんのtimesを見ていても「Techランチの準備をしなきゃ……」と呟いている方もいるので、当たり前のように毎月開催されているのが良くわかります。義務ではなくエンジニア自ら開催する意志と行動があるのはとても素晴らしいことだと思います。
Techランチで発表されたLightning Talk一覧が見れる記事があるのですが、そこにはなんと2017年の日付が!たまに行われない月もあったりもしますが、そうだとしても3年間継続して行われている歴史ある勉強会というのが良くわかります。どうりでみなさんのやる気があるわけです。思わず自分も将来的にこの場で何か発表できると良いなと思いを馳せてしまいます。
徹底された透明性
入社して一番驚いたのは徹底された透明性でした。経営メンバーがどのようなディスカッションをしているかを見ることができるパブリックなSlackチャンネルがある他、週次や月次のミーティングでも、経営会議の結論や議論中のトピックなどを共有してもらえるので上層部が何を考えているか分からないということが殆どありません。ダイレクトメッセージでのやり取りは原則禁止であることはもちろんのこと、プライベートチャンネルの作成も申請が必要なほどにパブリックなコミュニケーションが期待されています。
リーダー層のミーティングについても議事録が作成されているので、どのようなことが話されたかを自由に閲覧することも可能ですし、チームごとのミーティングでも共有されています。層によって情報の密度に差が出ないように透明性を保とうとしているのはよくある話ですが、それを徹底できているのは珍しいと感じました。
まとめ
このようにフルリモート未経験な新入社員でも新しい環境に馴染めることができました。対面でなくてもコミュニケーションを取れる機会が多ければ馴染めることが分かります。
しかしそれはビザスクの皆さんのお陰だけでなく、フルリモート下だからこそ積極的にコミュニケーションをとっていた自分自身の姿勢も関係していたと思っています。もしも自分からコミュニケーションを取ることを蔑ろにしていたら、すぐに溶け込むことは難しかったと思います。
どんなにドキュメントや研修が充実していても、やはりコミュニケーションは人対人でないと成り立たない。たとえ文字だとしてもリアルタイムに交流を行わなければ相手を知ることはとても難しいと思いました。
ここ最近は出社禁止から自由出社に緩和されて、社員が会社にいることもありますがやはり情勢的に不安はまだ拭えません。まだまだ予断を許さない状況で、変わりつつある生活様式に合わせて、会社として新しいコミュニケーションをいかに構築して行くかが今後の課題になりそうです。